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  • 【テイルズオブグレイセス】ソフィ「……アスベルなんて、嫌い……」【SS】


  • [ 2015/06/23 ] SS | コメント(1)




60:2011/07/03(日) 13:10:20.22 ID:
ソフィ「……」

アスベル「ソフィ?」

ソフィ「あ、アスベル」

アスベル「どうしたんだ、こんな夜中に庭を眺めて」

ソフィ「……ちょっと怖い夢を見たの」

アスベル「夢?」

ソフィ「うん」

アスベル(ソフィも夢を見るのか)

ソフィ「あのね、アスベル?」

アスベル「なんだ?」  


65:2011/07/03(日) 13:21:08.35 ID:
ソフィ「いつか、アスベルは私を置いて死んじゃうんでしょ?」

アスベル「……ああ」

ソフィ「そのとき、私はやっぱり一人ぼっちなのかな?」

アスベル「ソフィ……」

ソフィ「そのことは分かっているし、覚悟もしていたの。でもね、夢に見ると怖くなる」

アスベル「……」

ソフィ「世界に私だけが置いていかれるような気がして……」

アスベル「……ソフィ、外は冷える。中に入ろう」

ソフィ「うん」  
68:2011/07/03(日) 13:31:26.55 ID:
翌日

アスベル「ふう……やはり、色々と書類が溜まってるな」

トントン

アスベル「はい?」

ソフィ「アスベル、ちょっと外に行ってくるね」

アスベル「ああ。気をつけてな」

ソフィ「うん」

アスベル「……ソフィ……」

アスベル「俺は、ソフィの気持ちを何も分かっていないんじゃないか?」

アスベル「一緒に旅をして、ソフィの親のように振る舞ってきたけど、ソフィの不安を少しでも理解できただろうか……」

アスベル「……先の話だと、俺が逃げているだけなのか……」
69:2011/07/03(日) 13:38:18.09 ID:
花畑

ソフィ「……」

ソフィ「ここで私は目を覚ました……そして、もう眠ることはない」

ソフィ「ずっとここで私は生きていく。生きていかなきゃならない」

ソフィ「アスベルたちのことを伝えていくために……」

ソフィ「……でも、やっぱり怖いな」

ソフィ「私の話を誰も聞かなくなるかもしれない。私のことを誰も知らなくなるかもしれない」

ソフィ「それでも私はずっと伝えていくことができるの……?」

ソフィ「そんなこと、できない……」

ソフィ「怖いよ……アスベル……私、怖い……」

ソフィ「……どうしたらいいの……誰か、教えて……」
70:2011/07/03(日) 13:44:09.25 ID:
夜 花畑

アスベル「ソフィ!」

ソフィ「……あ、アスベル?」

アスベル「何時だと思っているんだ。心配するだろう?」

ソフィ「ごめん」

アスベル「さあ、帰ろう」

ソフィ「……ねえ、アスベル?」

アスベル「ん?」

ソフィ「アスベルが死んだら、私はどうしたらいいの?」

アスベル「ソフィ……」

ソフィ「やっぱりね、私、怖い」

アスベル「……」  
72:2011/07/03(日) 13:51:19.49 ID:
ソフィ「一度はみんなが居なくなっても大丈夫だって思った。生きていくって決心もした」

ソフィ「でもね、時間が過ぎていくとやっぱり怖くなるの。アスベルが優しくしてくれるから、シェリアが慰めてくれるから」

アスベル「……」

ソフィ「ヒューバートも、教官も、パスカルも、リチャードもみんな優しいの。だから、嫌なの。みんなが死ぬなんて嫌なの」

アスベル「ソフィ、帰ろう」

ソフィ「ねえ、アスベル……教えて。みんなが死んだらきっとどうしていいか分からなくなる」

ソフィ「今、それを受け入れても目の前でみんなが死んだら途方に暮れるの」

ソフィ「アスベル、どうしたらいいの?」

アスベル「……ソフィ、帰ろう」

ソフィ「……ごめんね、アスベル」  
75:2011/07/03(日) 13:59:19.49 ID:
ソフィの部屋

ソフィ「……アスベル?」

アスベル「どうした?眠れないのか?」

ソフィ「ううん、寝たくないだけ」

アスベル「どうして?」

ソフィ「こうやってアスベルの温もりを感じていたいから……寝たくない」

アスベル「そうか」

ソフィ「アスベルと一緒に寝るなんて久しぶりだね」

アスベル「そうだな」
76:2011/07/03(日) 14:05:41.84 ID:
ソフィ「……あったかい……アスベル……」

アスベル「……ソフィ」

ソフィ「……死なないで」

アスベル「……!」

ソフィ「死んじゃやだよ……アスベル……」

アスベル「……」

ギュッ……

ソフィ「いやだ……いやだ……アスベル、ずっといっしょに生きて……」

アスベル「……」
77:2011/07/03(日) 14:14:17.97 ID:
翌日

アスベル「ソフィ」

ソフィ「アスベル、どうしたの?」

アスベル「ちょっと、出かけないか?」

ソフィ「うん」

アスベル「よし、じゃあ支度しよう」

ソフィ「どこに行くの?」

アスベル「誓いの場所だ」

ソフィ「うん。分かった。ちょっと待ってて」

アスベル「……」

アスベル「俺に出来ることなんて、何もないかもしれない」

アスベル「出来るだけソフィとの時間を大事にすることしか……」

アスベル「……」

アスベル「俺は一番大事なものを守れないのか……」
78:2011/07/03(日) 14:19:20.10 ID:
花畑

ソフィ「風が気持ちいいね」

アスベル「昨日もソフィはここにいたんだよな?」

ソフィ「うん。ずっといたよ」

アスベル「どうしてだ?」

ソフィ「どうしてかな?自分でも分からない」

アスベル「そうか」

ソフィ「でもね、ここに来れば見つけられるような気がしたの」

アスベル「何を?」

ソフィ「どうしたら、いいのか」

アスベル「……」

ソフィ「でもなにも分からなかった。ずっとずっとアスベルのことを伝えることができるのかどうか分からなくなった」

アスベル「ソフィ……そんなことをしなくても……」

ソフィ「私が出来ることはそれしかないでしょ?アスベルが守ったこの世界を見届ける、それしか私にはできない」  
80:2011/07/03(日) 14:23:17.69 ID:
アスベル「……俺は何も守れていない」

ソフィ「え?」

アスベル「こうしてソフィの不安を聞くことができても、助ける方法が思いつかない」

アスベル「どうすればソフィがそんな悲しい顔をしなくて済むのか、俺には分からない」

ソフィ「アスベルも分からないんだ。じゃあ、一緒だね?」

アスベル「ソフィ?」

ソフィ「今はどっちも不安で怖い。だから一緒。私とアスベルは一緒だね」

アスベル「……ソフィ……」

ソフィ「……それだけで私は嬉しいよ?」

アスベル「……っ!」
81:2011/07/03(日) 14:27:21.59 ID:
夜 アスベルの部屋

アスベル(……はあ)

アスベル(こうするしかないというのも、情けないな)

メイド「アスベル様」

アスベル「どうした?」

メイド「お手紙です」

アスベル「ありがとう。誰からだ?」

メイド「シェリア様です」

アスベル「そうか……」

メイド「それでは」

アスベル「このタイミングか」

シェリア『元気にしていますか。私は今、紛争地域で活動しています。ここでの仕事が終われば一度ラントへ戻ろうと思います』

シェリア『そのときには色々とお話したいことがあるので、時間をもらえますか?』

アスベル「……そうか……」

アスベル「……シェリア……」
82:2011/07/03(日) 14:33:03.18 ID:
一週間後

パスカル「ひっさしぶり!!」

ソフィ「パスカル!どうしたの?」

パスカル「んー?ソフィの顔が急に見たくなっちゃってさぁ」

ソフィ「そうなの?」

パスカル「じゃあ、久しぶりに頬ずりを……!」

ソフィ「……!」

スカッ

パスカル「ありゃ?」

ソフィ「アスベルを呼んでくるね」

パスカル「相変わらずガードが堅いな~」

ヒューバート「全く、相変わらずですね」

パスカル「おろ?弟くんじゃない!どしたの?」

ヒューバート「……パスカルさんも手紙を貰ったのでしょう?」

パスカル「え?なんのこと?」
83:2011/07/03(日) 14:38:32.24 ID:
ヒューバート「隠す必要がないでしょうに」

パスカル「こういうのは内緒にするのが定番じゃないの?」

ヒューバート「まあ、そうですが、僕にはいいでしょう」

パスカル「敵を欺くにはまず味方からってね」

ヒューバート「欺けていませんがね」

ソフィ「あ、増えてる」

アスベル「二人ともよく来てくれた」

パスカル「まあねー」

ヒューバート「こちらも色々あってろくに会えませんでしたからね」

アスベル「とにかく上がってくれ」  
85:2011/07/03(日) 14:44:50.35 ID:
応接室

アスベル「ヒューバートもパスカルも忙しい中、悪いな」

ヒューバート「いえ、復興も進んでいますし、僕の国はもう元の生活を取り戻しつつあります」

パスカル「こっちは新エネルギーの開発、運用でてんやわんやだねぇ。ま、それもあと五年ぐらいでなんとかなるけど」

アスベル「そうか」

ソフィ「ねえねえ、シェリアと教官とリチャードは来ないの?」

アスベル「三人は時間がないみたいだな」

ソフィ「そうなんだ」

パスカル「まあまあ、いいじゃないソフィ。私が来たんだしさぁ」

ソフィ「みんな一緒がいい」

ヒューバート「ところで、今から何をするんですか?」

アスベル「ああ。そのことだけど。ソフィ、三日後は何の日か知ってるか?」

ソフィ「……?」

アスベル「実はソフィと出逢った日なんだ」
86:2011/07/03(日) 14:50:18.92 ID:
ソフィ「そうなの?」

アスベル「だから、その日にパーティをしようと思う」

ソフィ「どうして?」

アスベル「かけがえのない家族と出逢えた日だ」

ヒューバート「一般的にはそういう日は誕生日として祝うものですね」

パスカル「なーる。じゃあ、三日後にソフィのお誕生日会をするってこと?」

アスベル「ああ。……ソフィは嫌か?」

ソフィ「……ううん。嬉しい。嬉しいよ、アスベル」
87:2011/07/03(日) 14:56:03.54 ID:
アスベル「すまないな、二人とも」

ヒューバート「ま、ソフィの誕生日会なら参加しないわけにはいきませんからね」

パスカル「ソフィのためだもん。いつでも駆け付けるよー」

ヒューバート「そうですか。多少、にぎやかになりそうですね」

アスベル「そうだな。シェリアや教官、リチャードにも参加してほしいが……」

ヒューバート「まあ、無理でしょう」

パスカル「そうだねえ。みんな何かと忙しそうだし」

アスベル「まあ、俺たちだけでも盛大に祝ってやりたいと思う」

ヒューバート「ええ」

パスカル「私、ソフィのためにすごいのつくっちゃおうかなぁ~」

ヒューバート「ほどほどにしてくださいよ」

パスカル「わかってますってぇ~」

アスベル「不安だ」
88:2011/07/03(日) 15:01:05.47 ID:
翌日

アスベル「まあ、段取りはこんな感じで……」

ヒューバート「そうですね。……ところでソフィは?」

アスベル「ああ、パスカルに連れて行かれた」

ヒューバート「何をしているんでしょうか、全く」

アスベル「パスカルはきっとすごく嬉しいんだろ?」

ヒューバート「まあ、体全体でそれを表現していましたが」

アスベル「それにパスカルは人の気持ちに敏感だ」

ヒューバート「冗談でしょう?」

アスベル「そうか?ヒューバートは気づいていると思ったが?」

ヒューバート「あの人は何も考えてませんよ」

アスベル「そうかな?」

ヒューバート「ええ、そうです」
89:2011/07/03(日) 15:05:58.97 ID:
ソフィの部屋

パスカル「ねえねえ、ソフィこれとかどう?」

ソフィ「それは?」

パスカル「パスカル特製『誕生花火バズーカ』!!」

ソフィ「ふーん」

パスカル「反応うす!!よーし、この威力を目の当たりにしたら、ソフィも目ん玉飛び出るよぉ?」

ソフィ「え?それは嫌だ。やめて」

パスカル「あ、いや、本当に飛び出るわけじゃないけど」

ソフィ「え、嘘なの?」

パスカル「うん」

ソフィ「パスカルが嘘付いた。パスカル、嫌い」

パスカル「なんで?!」
90:2011/07/03(日) 15:11:42.63 ID:
ソフィ「……ふふ」

パスカル「……よかった」

ソフィ「……え?」

パスカル「ソフィ、ずっと悲しそうにしてたんだもん。笑ってくれて安心したよ」

ソフィ「そ、そうかな?」

パスカル「この私に隠し事なんてできないよ~。いつでもソフィは丸裸だよ?」

ソフィ「エッチ」

パスカル「……それどこで覚えたの?」

ソフィ「教官が教えてくれた」
92:2011/07/03(日) 15:15:32.70 ID:
執務室

メイド「失礼します。マリク様がお見えになられました」

アスベル「教官が!?」

ヒューバート「これはこれは」

マリク「すまんな。もう上がらせてもらった」

アスベル「教官、お忙しいのでは?」

マリク「一日や二日抜けたところで支障はない。それよりソフィの誕生日を祝えない方が心にしこりを残す」

アスベル「教官……ありがとうござます!」

マリク「よせ。堅苦しい礼は不要だ。招かれたことに感謝したいのは俺の方だからな」

ヒューバート「あとはシェリアだけですね」

アスベル「シェリアは多分無理だろうな……」

マリク「そうなのか?」

アスベル「ええ。今はどうやら紛争地域で活動しているようで、すぐに帰ってこれる状況ではないようです」

マリク「そうか」
93:2011/07/03(日) 15:19:56.81 ID:
ヒューバート「ともかく、準備を進めましょう」

アスベル「そうだな。教官も御助力をお願いできますか?」

マリク「当然だ。手伝うなと言われても手伝うつもりだったがな」

アスベル「……すいません、教官」

マリク「何故、謝る?」

アスベル「俺が、弱いからです」

マリク「……」

ヒューバート「兄さん……」

アスベル「いつもこうして誰かを頼らなければいけない自分が情けなくて」

マリク「……それは恥ずべきことではない」

アスベル「……しかし」

マリク「アスベルはいつも最善を尽くしてきた。結果として皆が手を差し伸べているにすぎん」

アスベル「教官……」

マリク「さあ、無駄口を叩く前に準備に取り掛かろう」

アスベル「はい」
94:2011/07/03(日) 15:22:38.19 ID:
翌日

パスカル「アスベルー、これはここに飾っていいのー?」

アスベル「ああ、あとそっちも頼む」

パスカル「おっけー」

ソフィ「ねえねえ、アスベル。私は何をしたらいい?」

アスベル「え?ソフィは何もしなくていいから」

ソフィ「そうなの?」

マリク「どこの世界でもお姫様は下々の民をにこやかに見ていればいい」

ソフィ「にこやかに……」

ヒューバート「まあ、退屈でしょうね。パスカルさんが遊んであげれば……」

シェリア「……ソフィ。あっちで遊びましょ?」

アスベル「え?」

ソフィ「シェリア!」

シェリア「ソフィ、元気だった?」

アスベル「シェリア……どうして……?」  
96:2011/07/03(日) 15:28:05.62 ID:
シェリア「ごあいさつね。もしかして帰ってきてほしくなかったの?」

アスベル「そ、そんなこと……!!」

シェリア「……ふふ。じゃあ、帰ってきてほしかった?」

アスベル「そ、それは勿論……」

シェリア「そっか。……ただいま」

アスベル「……おかえり」

ソフィ「シェリア、おかえり」

マリク「大変だったか?」

シェリア「ええ。でも、紛争自体は三日前に落ち着きました。負傷者の手当ても一段落ついたので」

ヒューバート「そうですか。それはよかったです」

シェリア「……でも、流石に全員集合とは行かないのね」

アスベル「リチャードか……」

マリク「……アスベル、一つ提案があるんだが」

アスベル「なんですか?」

マリク「まあ、時間がないから無理かもしれんが……」
97:2011/07/03(日) 15:37:01.16 ID:
翌日 ラント邸 庭

パスカル「えー、この晴天に恵まれてーあーえーと……まあいいや、かんぱーい!!」

ヒューバート「ちょっと、パスカルさん!ちゃんとやってください!!」

パスカル「えー、だって弟くんが用意した台詞長いんだもん」

ヒューバート「こういう祝いの席ではそれぐらい当然で……!」

マリク「まあまあ。俺達らしくていいじゃないか」

シェリア「そうね」

ソフィ「かんぱーい」

アスベル「うん、乾杯」

ヒューバート「あぁ……折角真剣に考えたのにぃ……」

パスカル「元気だしなよ」

ヒューバート「あなたが言わないでください!!」

ソフィ「これ美味しいね」

シェリア「あ、それ私が作ったの」

パスカル「ねえねえ、ソフィ。このチョコバナナは私がつくったんだよー?」  
102:2011/07/03(日) 15:46:07.65 ID:
マリク「お前、それはバナナにチョコを塗っただけだろう」

パスカル「でも美味しいよ?ほらほらソフィ、たべてよぉ」

ソフィ「……いらない」

パスカル「がびーん!!」

アスベル「ソフィ、本当のことを言っちゃダメだろ?」

パスカル「さりげなく酷い……」

マリク「さてと、メインといこうか」

ヒューバート「これは力作ですよ」

シェリア「流石にやり過ぎだと思うけど……」

ソフィ「なになに?」
104:2011/07/03(日) 15:50:43.62 ID:
パスカル「ソフィのために作りました。およそ10人前の特大カニ玉!!!」

ソフィ「うわぁ……」

アスベル「すごい。今までにないくらい目が輝いてる」

ソフィ「カニ玉……これ、一生分くらいある」

アスベル「いや、ないない」

パスカル「どう?惚れた?」

ソフィ「うん!ありがとう、教官、ヒューバート」

ヒューバート「いえいえ」

マリク「ふん。これくらい造作もない」

パスカル「あれ~?私への感謝は?私、ずっと卵割ってたんだよ~?!」
105:2011/07/03(日) 15:51:37.75 ID:
パスカルワロス
107:2011/07/03(日) 15:55:37.16 ID:
ソフィ「はむはむはむ……」

シェリア「ソフィ、そんなにがっつかないの。はしたないから」

パスカル「まあまあ。こんなの食べてる時点で淑女とは無縁だしー」

ソフィ「はむはむはむはむ……」

アスベル「……」

マリク「どうした、アスベル?」

アスベル「え?いや、何もないですよ?」

マリク「……ソフィは繊細だ。すぐに動揺が伝わる。あまりそんな顔でいるな」

アスベル「すいません」

マリク「手紙にあったな。ソフィのことか」

アスベル「はい。俺、ソフィとの時間を大事にしたいって思っています」

アスベル「でも、今が幸せであればあるほど、ソフィを苦しめているんじゃないかって思ってしまって」

マリク「それは当然だ」  
110:2011/07/03(日) 16:02:12.63 ID:
アスベル「……」

マリク「この先、ソフィは必ずお前の死を受け止めなければならない。そのときの悲哀は今の幸福に比例してしまう」

アスベル「でも……俺は……」

マリク「だから幸せを与えないというのもおかしな話だがな。アスベル、せめてお前は真直ぐでいるんだ」

アスベル「教官……」

マリク「まあ、真直ぐ生きてこなかった俺が言えたことではないがな」

アスベル「いえ、そんなことは……」

メイド「アスベル様、あのリチャード殿下の使者と名乗る方が……」

アスベル「え?」

マリク「どうやら良い返事が期待できるな」
111:2011/07/03(日) 16:08:38.47 ID:
使者「アスベル・ラント様。リチャード殿下からのお返事をお伝えしに参りました」

シェリア「え、なになに?」

パスカル「んー?」

ヒューバート「一体、何をしたのですか?」

マリク「ま、特別にな」

使者「是非。と」

アスベル「リチャード……ありがとう」

使者「いえ。ではお待ちしています」

アスベル「ソフィ。夜になったらリチャードに会えるぞ」

ソフィ「ホント?」

アスベル「ああ」

ソフィ「あ、じゃあリチャードにもカニ玉を持っていかなきゃだめかな?」

パスカル「ソフィの食べかけなんてレアアイテムを?!羨ましい~!!」

ヒューバート「何をいってるんですか、全く」

マリク「とにかく用意をするか」
112:2011/07/03(日) 16:14:17.19 ID:
夜 バロニア城

リチャード「アスベル!」

アスベル「えと、殿下……」

リチャード「そんな言い方は止せ」

アスベル「そうだな……リチャード、無理なお願いを聞いてくれてありがとう」

リチャード「いや。むしろ嬉しかったよ。僕はここから出ることができなかったからね」

ソフィ「ねえ、アスベル、何をするの?」

リチャード「なんだ、言ってなかったのかい?今日だけバロニア国に王妃が誕生するんだよ」

ソフィ「?」

パスカル「おー、これもしかしてソフィの衣装?」

シェリア「こっちはアスベルのかしら?」

ヒューバート「どちらも豪華ですね」

アスベル「リチャード、ここまでしなくても……」

リチャード「何をいう。ソフィ姫をうまくエスコートするんだろ?」

ソフィ「え?」
113:2011/07/03(日) 16:16:25.79 ID:
さぷらああああいず  
115:2011/07/03(日) 16:20:07.58 ID:
謁見の間

ソフィ「……どうかな?」

パスカル「すごーい!かわいいい!!!」

シェリア「うん。絵本から出てきたみたいね」

マリク「アスベルも中々いいぞ」

ヒューバート「ええ。悪くはありません」

アスベル「そうかな?」

リチャード「本来は王族し着ることが出来ない特別な礼装だからね」

アスベル「そんなものを良かったのか?」

リチャード「構わない。ここには友人しかいないしね」

シェリア「ほら、アスベル」

アスベル「あ、ああ」

ソフィ「アスベル……」

アスベル「えっと、どうすればいいのかな?」

マリク「今は王と王妃だ。とりあえず手をとって、手の平にキスだな」  
119:2011/07/03(日) 16:31:34.57 ID:
パスカル「おぉー」

ヒューバート「それはそれは」

シェリア「……むー」

アスベル「そ、そんなこと……!!」

リチャード「では、手を繋いで向かい合い、互いに伝えたい言葉を言えばいい」

アスベル「伝えたい言葉……」

ソフィ「アスベル……」

アスベル「……ソフィ、お前をずっと守ると約束したい」

ソフィ「アスベル……」

アスベル「でも、それは出来ないんだ」

ソフィ「……うん」

アスベル「それどころか、きっとソフィを大きく傷つけてしまうと思う」

ソフィ「……」

アスベル「ソフィ、俺たちの未来を頼む……」

ソフィ「え?」
120:2011/07/03(日) 16:36:38.23 ID:
アスベル「俺に子供が生まれて、その子供からまた新しい命が生まれるとき、ソフィが守ってほしいんだ」

ソフィ「私が……守る……」

アスベル「ああ。いつか、俺を守ってくれたようにソフィがこれからの命を守ってほしい。勿論、命がけで守る必要はない」

ソフィ「うん」

アスベル「何か道を間違えそうになったら、そっと元の道に導いてくれればいい」

ソフィ「できるかな?」

アスベル「出来る。ソフィなら出来る」

ソフィ「……でもね、やっぱりアスベルやみんなとずっと居たいよ。みんなとお別れはしたくない」

アスベル「……」

ソフィ「それだけなの、それだけが怖いから……」

シェリア「……」

パスカル「ソフィ……」

ソフィ「ごめんね。困らせるつもりはないんだけど……」

アスベル「分かっている。分かってるさ、ソフィ」

ソフィ「ごめんね、アスベル……」
122:2011/07/03(日) 16:41:53.88 ID:
バロニア城 門前

アスベル「ありがとう、リチャード」

ソフィ「楽しかったよ」

リチャード「またいつでも来てくれ。アスベルやソフィなら大歓迎だ」

シェリア「それじゃあ帰りましょうか」

マリク「俺はこのまま国に戻る」

アスベル「教官、本当にありがとうございました」

パスカル「んじゃ、私もお姉ちゃんが待ってるし、帰ろうかなぁ」

ソフィ「ばいばい、パスカル」

パスカル「ひきとめてよぉ~」

ヒューバート「僕もこのまま国に戻ります」

アスベル「そうか、ありがとう、ヒューバート」

ヒューバート「いえ、来年も呼んでください」

アスベル「もちろんだ」

ソフィ「じゃあね、みんな……」  
124:2011/07/03(日) 16:46:52.31 ID:
ラント領

ソフィ「アスベル、シェリア、ちょっとだけ寄り道してもいい?」

アスベル「え?どこに?」

ソフィ「またあそこに行きたい」

シェリア「……ソフィと出逢った場所ね」

アスベル「ああ、構わない。行こう」

ソフィ「ありがとう。アスベル」

アスベル「……」

シェリア「アスベル……」

アスベル「あ、ごめん。こんなことじゃいけないのにな……」

ソフィ「……」
125:2011/07/03(日) 16:51:18.17 ID:
花畑

ソフィ「……」

アスベル「ソフィ……あの……」

ソフィ「決めたよ」

アスベル「え?」

ソフィ「もう、アスベルが悲しそうにするの、見たくないから」

シェリア「ソフィ?」

ソフィ「私、決めたの……」

アスベル「何を……?」

ソフィ「笑うから。アスベルが死んでも、シェリアが死んでも、ヒューバートや教官、パスカル、リチャードが死んでも微笑んでいく」

アスベル「ソフィ……」

ソフィ「そうすればアスベルも悲しくないでしょ?」

アスベル「……違う……」

ソフィ「私は泣くことができないし……」

アスベル「違う!!」  
127:2011/07/03(日) 16:57:53.94 ID:
シェリア「アスベル!?」

ソフィ「……!?」

アスベル「そうじゃない!ソフィ、俺は……!!」

ソフィ「アスベル……?」

アスベル「そんな悲しい笑顔を見て死にたくない!!」

ソフィ「え……」

アスベル「ソフィにとって俺は大切な人か?」

ソフィ「うん」

アスベル「じゃあ、大切な人が逝くときは泣いてほしい。心から悲しんでほしい。本当に大切だと思っているなら」

ソフィ「それは……だって………できない……」

アスベル「ソフィ、きっとそのときは泣くこともできる。だから、今笑って生きよう」

ソフィ「……でもそれは……」

アスベル「今はまだ一緒に居られる。だから……」

ソフィ「それが怖いの!嫌なの!!」
128:2011/07/03(日) 17:03:39.80 ID:
シェリア「ソフィ……」

ソフィ「今一緒にいることが怖いの。いつかアスベルに会えなくなるのが、嫌なの……」

アスベル「じゃあ、どうしてほしい?」

ソフィ「……」

アスベル「俺はソフィをいつか守れなくなる。でも、それまでは時間がある」

シェリア「ソフィ、私たちは……」

ソフィ「……アスベル、死なないで」

アスベル「……ソフィ」

ソフィ「嫌!嫌!アスベル、絶対に死なないで!!」

アスベル「……」
129:2011/07/03(日) 17:06:56.26 ID:
ラント邸

シェリア「ソフィは寝たわ」

アスベル「ありがとう、シェリア」

シェリア「ソフィのこと、どうするの?」

アスベル「……どうすればいい?」

シェリア「訊いてるのは私よ?」

アスベル「分からない。俺にはソフィの不安を取り除くことなんてできない……」

シェリア「自惚れないで」

アスベル「え?」

シェリア「孤独の中にいるソフィの不安なんて誰にも払うことはできない。アスベルでも無理よ」

アスベル「そうか……いや、そうだな……」

シェリア「アスベル、ソフィは待ってるよ?」

アスベル「え?」

シェリア「ソフィはただ甘えたいだけよ。でも、甘えるのが怖いのね」
130:2011/07/03(日) 17:12:06.45 ID:
アスベル「……」

シェリア「きっとこのままだとソフィはどんどん距離を置こうとするわ。アスベル、これは解決なんてしない問題だから」

アスベル「ああ」

シェリア「でも、絶対に目をそらしちゃ駄目。逸らしたらきっとソフィはもう心を開かなくなる」

アスベル「……」

シェリア「アスベル、行ってあげて」

アスベル「ああ……何が出来るか分からないけど、けど……俺はソフィを守りたいから」

シェリア「うん。いってらっしゃい」

アスベル「いってくる」  
132:2011/07/03(日) 17:14:54.23 ID:
ソフィの部屋

ソフィ「……」

アスベル「ソフィ、起きてるか?」

ソフィ「……寝てる」

アスベル「そうか。じゃあ、俺は勝手にソフィの隣で寝かせてもらう」

ソフィ「……」

アスベル「……ソフィ。悪かった」

ソフィ「……何が?」

アスベル「俺が優しくするたびにソフィが傷ついていたんだろ?」

ソフィ「……」

アスベル「だから、これからも優しくさせてくれ」

ソフィ「……酷いよ、アスベル」

アスベル「別れのときが来たとき、優しくて酷い人だったって思ってもらいたいなぁって思った」

ソフィ「……アスベル、嫌い」
133:2011/07/03(日) 17:17:40.83 ID:
アスベル「残念だけど俺は好きだ。だから、俺は死ぬときまでソフィに優しくするって決めた」

ソフィ「……」

アスベル「ソフィに嫌われてもいい。でも、このままソフィを腫れものみたいに扱っていくのも違うと思う」

アスベル「だから、俺はソフィに優しくするって決めたんだ」

ソフィ「……アスベル?」

アスベル「なんだ?」

ソフィ「じゃあ、抱きついてもいい?」

アスベル「ああ」

ソフィ「……アスベルなんて、嫌い……」

ギュ……

アスベル「俺は大好きだぞ、ソフィ?」

ソフィ「……そんなアスベルが、嫌い……」  
136:2011/07/03(日) 17:23:13.90 ID:
翌日

シェリア「おはよう、ソフィ」

ソフィ「うん、おはようシェリア」

アスベル「ソフィ、花壇の水やり一緒にやるか?」

ソフィ「やだ」

アスベル「いーや、俺は一緒にやる」

ソフィ「アスベル、嫌い」

シェリア「ふふ、何があったの?随分嫌われたみたいだけど?」

アスベル「ああ、そうなんだ。優しくすればするほど嫌われていくんだ」

シェリア「そうなの……ふふ」  
138:2011/07/03(日) 17:29:25.98 ID:
アスベル「ほらほら、こっちは俺がやるから」

ソフィ「やめて。アスベルはどっかいって」

アスベル「まあ、勝手にやるけど」

ソフィ「もう……知らない」

シェリア「しばらくは大丈夫そうね……そういえば、話したいことまだ話せてなかったなぁ……。けど、まだいいかな?」

アスベル「ソフィ?」

ソフィ「……」

アスベル「まだこうしていられる。だから、今は幸せでいよう」

ソフィ「……うん、幸せでいたい。できるだけ長く……アスベルと居たい……」

アスベル「ああ、居よう。もっと、ずっと……」


END
139:2011/07/03(日) 17:30:28.77 ID:
乙!  
143:2011/07/03(日) 17:36:02.61 ID:
シェリアなんかいらんかったんや!ソフィまじヒロイン  
134:2011/07/03(日) 17:19:04.12 ID:
改めてソフィは天使だとおもいましたまる
135:2011/07/03(日) 17:22:33.15 ID:
ソフィ可愛いなぁもうなでなでしたいわ
そういえば未来への系譜のあとじゃないのか
147:2011/07/03(日) 17:47:18.68 ID:
Gfやってないのか?
系譜はアスベルとソフィが後半のやり取りしてたぞ
ソフィ泣けるし
148:2011/07/03(日) 17:50:07.11 ID:
>>147
シーっ!
149:2011/07/03(日) 17:53:12.02 ID:
 あ、Gfは勿論やりました
まあSSのイメージはリトルクイーンと戦う前をイメージしてます
パラレル入ってますけど
   
154:2011/07/03(日) 17:58:42.64 ID:
Gfやるとラムダさんなら何でも解決してくれそうな気がする  


引用元:
  • http://hibari.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1309654842/
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コメント

123. :2015/06/24 15:07: 11
長い
俺もお前なんか嫌いだよ

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『テイルズ オブ ベルセリア』未プレイ・未クリアの方は基本的にネタバレになるのでご注意ください

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