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  • 【テイルズオブデスティニー】チェルシー「好きの違いぐらい分かります!」【SS】


  • [ 2015/03/29 ] SS | コメント(0)

チェルシー150329

 



1:2011/07/01(金) 16:47:59.73 ID:
スタン「さむっ!!」

ルーティ「あんたねえ、ここ何度目だと思ってるのよ。そろそろ慣れなさいよ」

スタン「寒いものは寒いよ……へーっきし!!」

フィリア「スタンさん、大丈夫ですか?」

ウッドロウ「まあ、ここの気候に慣れていないと厳しいだろうね」

チェルシー「スタンさん、鼻水でてますよ」

スタン「うぅ……ずずぅー」

ウッドロウ「早く宿に行き、暖を取ろう」

チェルシー「はーい」


2:2011/07/01(金) 16:50:47.94 ID:
宿屋

スタン「いやー、寒かった」

フィリア「そうですね」

ルーティ「で、ウッドロウ。用事はすぐに済むの?このバカとは違って寒いとか言うつもりはないけど、あんまり長居はしたくないのよね」

ウッドロウ「分かっている。ちょっとした雑務だ。本当なら私がする必要などないのだが、この時勢では致し方なくてな」

スタン「大丈夫ですよ。ゆっくりしてきてください」

ウッドロウ「すまない。では、行こうか。チェルシー」

チェルシー「はーい」

ルーティ「あら、チェルシーも一緒なの?」

ウッドロウ「ああ。チェルシーにはいつも色々と手伝ってもらっている」

チェルシー「未来の妃は才色兼備で才気煥発でなくてはいけませんから」

スタン「ふーん、よくわかんないけど、すごそうだな」

チェルシー「はい、すごいんですよ、私」
3:2011/07/01(金) 16:54:36.86 ID:
事務室

ウッドロウ「では、チェルシー。この書類の処理を頼んでも良いかい?」

チェルシー「はい!任せてください、ウッドロウさま!」

ウッドロウ「では私は別室での私用を済ませてくる」

チェルシー「ふんふふーん♪」

チェルシー(今はウッドロウ様の公務をこうしてお手伝いできるだけでいいですが……)

チェルシー(将来は……うふふふ……)

チェルシー「よーし、早く終わらせてウッドロウ様に褒めてもらいますよー!!」

チェルシー「ふんふふーん♪」

チェルシー「……ん?これは……王族婚姻についての書類……?」

チェルシー「これって……もしかして……ウッドロウ様の結婚……!!!」
5:2011/07/01(金) 16:59:40.37 ID:
ウッドロウ「チェルシー、遅くなって済まない。残った分を手伝おう……」

チェルシー「あ、ウッドロウ様。それには及びません。臥薪嘗胆の思いで全て終わりました」

ウッドロウ「本当か?……うむ、確かに全て問題はないな……」

チェルシー「えへへへ、どうですか?」

ウッドロウ「流石だ、チェルシー。まさかこんな短時間で終えられるとは思ってもみなかったよ」

チェルシー「未来の妃として当然の処理能力です」

ウッドロウ「ふふ、そうか」

チェルシー「……あのぉ、ウッドロウ様……」

ウッドロウ「なんだい?」

チェルシー「時間が余ったのなら、あのぉ、そのぉ、少し散歩をしませんか?」
6:2011/07/01(金) 17:03:11.60 ID:
ウッドロウ「散歩?」

チェルシー「は、はい……」

ウッドロウ「……そうか。そうだな。幸い、時間はある。どこに行きたい?」

チェルシー「えっと、その、二人で街を歩ければそれで十分ですぅ」

ウッドロウ「それでいいのかい?」

チェルシー「私は恬淡寡欲ですので、それで十分です」

ウッドロウ「分かった。では行こうか」

チェルシー「はい、ウッドロウ様ぁ……」
7:2011/07/01(金) 17:07:42.45 ID:
街中

ウッドロウ「チェルシー、寒くないか?」

チェルシー「い、いえ。こうしてウッドロウ様の隣を歩けるだけで私の胸は暖衣飽食な気分に満たされてますぅ……」

ウッドロウ「それとこれとは別問題だ。ほら、チェルシー。私のコートを羽織りなさい」

チェルシー「ウッドロウ様……はい……」

ウッドロウ「そういえばまだ食事を取っていなかったな。どこかで温かい物でも食べよう」

チェルシー「あ、それなら、あのレストランにしましょう」

ウッドロウ「あそこか……確かにいい考えだ」

チェルシー「昔、ウッドロウ様はよく通いましたよね?」

ウッドロウ「ああ、そうだな。あとチェルシーが家出する度にあのレストランに行っていた気がする」

チェルシー「あ、あれはおじいちゃんが……!!」

ウッドロウ「はは、分かっている。さあ、外だと冷える。早く中に入ろう」

チェルシー「はい」
8:2011/07/01(金) 17:12:08.77 ID:
レストラン

ウッドロウ「ここのボルシチが絶品だったな」

チェルシー「はい、いつもウッドロウ様が頼まれていましたよね?」

ウッドロウ「ああ、どうして食べたくなる時があるぐらいだ。その都度、城の者は肝を冷やしていたことだろう」

チェルシー「そうですね。ウッドロウ様はちゃんと温まっているのに、かわいそうな話です」

ウッドロウ「そう言われると少し反省しなければいけないな」

チェルシー「もう、少しじゃなくていっぱいしてくださいよ」

ウッドロウ「ははは、確かにそうだな」

チェルシー「もう、ウッドロウ様ったら……」

ウッドロウ「チェルシーは何にするんだ?」

チェルシー「ウッドロウ様と同じ物でいいですよ」

ウッドロウ「そうか。では……すまない、ボルシチを人数分お願いしたい」

店員「はい」
9:2011/07/01(金) 17:17:02.61 ID:
ウッドロウ「やはりこの味だけは変わらないな」

チェルシー「はい。とっても美味しいです」

ウッドロウ「……ところで、チェルシー」

チェルシー「はい?」

ウッドロウ「どうしてこのようなことを?」

チェルシー「え?」

ウッドロウ「いや、少し珍しいと思ってね。チェルシーは今までこう言う誘いはしてこなかっただろう?」

チェルシー「そ、そうですか?」

ウッドロウ「ああ。いつもなら城の中で食事を取り、そのままスタンくんたちと合流しているからな」

チェルシー「あの、もしかしてご迷惑、でしたか?」

ウッドロウ「いや。むしろ新鮮でこちらとしても楽しいよ。それに……」

チェルシー「それに……?」

ウッドロウ「もう、このような時間は滅多に取ることができないだろうしね」
11:2011/07/01(金) 17:22:28.42 ID:
チェルシー「それもそうですね」

ウッドロウ「いいのかい?」

チェルシー「何がですか?」

ウッドロウ「率直に言おう。この旅にチェルシーを連れて行きたくはないんだ」

チェルシー「……」

ウッドロウ「君は師匠の大切な孫娘であり、そして私にとっても……」

チェルシー「あの!」

ウッドロウ「ん?」

チェルシー「わ、私は、ウッドロウ様をお慕い申し上げております」

ウッドロウ「ああ、そうだね」

チェルシー「ウッドロウ様も、私のことを大切に思ってくれているのですか?」

ウッドロウ「勿論。だからこそ、この旅には君を巻き込みたくはなかった」

チェルシー「……その大切というのは私がおじいちゃんの孫、だからですか?」

ウッドロウ「そんなわけがない。私は君がチェルシーだからこそ大事だと思っている」

チェルシー「……私は、ウッドロウ様を愛しています!」
12:2011/07/01(金) 17:29:08.66 ID:
ウッドロウ「……!」

チェルシー「ずっと、ずっとこの想いを育んできました。もっと、ずっとお傍に居たいんです」

ウッドロウ「チェルシー……」

チェルシー「だから、そんなこと言わないでください……お願いします」

ウッドロウ「……私もチェルシーのことは好きだ。故に目の前で君が傷つくなど想像もしたくない」

チェルシー「それは……」

ウッドロウ「それが命に関わるようなことならば、尚のこと危険に近づけたくはないと思う」

チェルシー「……ウッドロウ様」

ウッドロウ「大事な家族を失うのだけはもう経験したくはないからね」

チェルシー「……かぞ、く……?」

ウッドロウ「ああ。チェルシーは私にとって大事な家族だ」
14:2011/07/01(金) 17:32:34.55 ID:
チェルシー「違います!!!」

ウッドロウ「え?」

チェルシー「私の好きは、そうじゃないです!!」

ウッドロウ「チェルシー?」

チェルシー「わ、たし………の、す、きは……!!」

ウッドロウ「チェルシー……」

チェルシー「わたし、しの好きは、そうじゃありません!!」

ウッドロウ「……!?」

チェルシー「……ウッドロウ様……失礼します!!」

ウッドロウ「待て、チェルシー!!」

ウッドロウ「……ふう……分かっている。分かっているんだ、自分の気持ちぐらいは……」
16:2011/07/01(金) 17:37:37.72 ID:
宿屋

スタン「ん?あ、チェルシーお帰り」

チェルシー「……」

ルーティ「なんかあったわけ?」

チェルシー「いえ、何もありません」

フィリア「チェルシーさん?」

チェルシー「すいません。もう休みます」

スタン「あ、おい。チェルシー?」

ルーティ「なんかあったのは確実っと」

フィリア「ウッドロウさんと口論でもしたのでしょうか?」

スタン「まさかぁ。チェルシーが腹壊したとかじゃないか?」

ルーティ「あんたねぇ、それならトイレに行くでしょうが」

スタン「あ、それもそうか」

フィリア「どうしたのでしょう……」
18:2011/07/01(金) 17:42:59.23 ID:
チェルシー「はぁ……」

チェルシー「どうしてあんなこと言っちゃたんだろう……」

チェルシー「私はこのことをお訊ねしたかっただけなのに」

チェルシー「ウッドロウ様のお見合い相手……綺麗な方です」

チェルシー「しかも名家の生まれで、見た目も春風駘蕩、経歴共に品行方正そのもの……」

チェルシー「私じゃあ、逆立ちしたって敵いません」

チェルシー「はぁ……ウッドロウ様はすぐに結婚はしないかもしれませんが、でも、この人なら……」

チェルシー「それに私はウッドロウ様にとって家族でしかないなんて……」

トントン

チェルシー「……はい?」

ルーティ「私よ。入ってもいい?」

チェルシー「はい、どうぞ」

ルーティ「お邪魔するわね」

チェルシー「どうかされましたか?」

ルーティ「それは私の台詞。何があったの?」
19:2011/07/01(金) 17:49:01.46 ID:
チェルシー「え?い、いえ、別に何も……」

ルーティ「ま、言えないなら当てるまでだけど?」

チェルシー「ええ?」

ルーティ「あんたがくらーい顔をするときは自分の失敗を重く受け止めているときか、ウッドロウに相手にされなかったときぐらいでしょ?」

チェルシー「う……」

ルーティ「で、ウッドロウと一緒に帰ってこなかったから、ま、十中八九ウッドロウとなんかあったでしょ?」

チェルシー「そ、それは……あの……」

ルーティ「全部話せなんていわないし、聞く気も無いけど。でも一言だけ言わせて」

チェルシー「何をですか?」

ルーティ「あんまり背伸びしてもいいことはないわよ?」

チェルシー「え……?」
21:2011/07/01(金) 17:55:36.77 ID:
ルーティ「それにあんたが思っているより、あんたは十分に愛されてるわ」

チェルシー「……子供扱いはやめてください。私だって好きの違いぐらいわかります!」

ルーティ「ふーん、ま、あたしが言いたいのはあんたのことだけじゃないけどね」

チェルシー「どういうことですか?」

ルーティ「チェルシーがそう自覚していても、相手はそう自覚していないってことよ」

チェルシー「はぇ?」

ルーティ「ま、がんばんなさい」

チェルシー「あ、はい……わかりました……」

ルーティ(ホント、うちの男どもは鈍感ばっかりなんだから)

チェルシー「……?」
22:2011/07/01(金) 17:57:52.77 ID:
チェルシー可愛いよね
支援
23:2011/07/01(金) 18:03:03.46 ID:
ウッドロウ「今、戻った」

スタン「あ、ウッドロウさん。先にチェルシーが帰ってきましたけど、何かあったんですか?」

ウッドロウ「ふう……私もまだまだな」

スタン「え?」

ウッドロウ「親しい者の気持ちすら把握できない。やはり王としての器はないのかもしれん」

フィリア「そんなことは……」

スタン「そうですよ。俺は立派な王様になれると思いますよ」

ウッドロウ「ありがとう。だか……」

ルーティ「まあ、それはあながち間違いじゃないかもね」

スタン「ルーティ?」

ウッドロウ「どういうことだい?」

ルーティ「だって、自分の気持ちすら理解できてないんですもの。そんなんじゃ国民の気持ちを汲み取るなんて土台無理な話よ」
24:2011/07/01(金) 18:08:03.58 ID:
フィリア「ルーティさん、ちょっと言葉が強いですよ」

スタン「そうだぞ」

ウッドロウ「いや、構わない。恐らく、ルーティ君の言う通りだ」

スタン「ウッドロウさん?」

ルーティ「何があったかしらないけど、ちゃっちゃと整理してくんない?見ているこっちが腹立つわ」

ウッドロウ「……そうか。悪いね」

スタン「なあ、フィリア。何の話してるのかな?」

フィリア「さあ、よくわかりません……」

ルーティ「……ま、これで何もなかったら幻滅してあげるわ、ウッドロウ」

ウッドロウ「では、そうならないために努力はしてみよう」
26:2011/07/01(金) 18:13:28.66 ID:


ウッドロウ「では、明朝にはここを発ち、次の目的地を目指すことにしよう」

スタン「分かりました」

ルーティ「はいはい」

フィリア「では、チェルシーさんにこのことを伝えにいきますね」

ウッドロウ「いや、それは私が請け負うよ」

フィリア「え、でも……」

ルーティ「まあまあ、いいじゃない。ウッドロウ本人が行くっていってるんだし」

フィリア「はあ、そうですか」

ウッドロウ「すまないね、フィリア君。でも、どうしても今、話がしておきたいんだ」

スタン「そうなんですか?」

ウッドロウ「ああ。明日になればさらに溝が深くなる気がしてね」

ルーティ「そう思うなら、早く行きなさいよ」

ウッドロウ「ああ」
27:2011/07/01(金) 18:18:45.30 ID:
チェルシー「……はぁ」

トントン

ウッドロウ「チェルシー、起きているかい?」

チェルシー「え、あ、ウッドロウ様?!」

ウッドロウ「ああ。その、入ってもいいかな?」

チェルシー「あ、は、はい……」

ウッドロウ「すまない。失礼するよ」

チェルシー「あの、どうされたんですか……?」

ウッドロウ「明日の予定を伝えに来た」

チェルシー「……そうですか」
28:2011/07/01(金) 18:24:28.10 ID:
ウッドロウ「というのは建前で」

チェルシー「え?」

ウッドロウ「チェルシー、出来るだけ暖かくして外に行こうか」

チェルシー「それは、どういう……」

ウッドロウ「昼間の続きだ。チェルシーが途中で帰ってしまったからね」

チェルシー「それは……でも……」

ウッドロウ「勿論、無理強いはしないが」

チェルシー「わ、わかりました、行きます」

ウッドロウ「そうか、安心した。内心、断わられればどうしようかと不安だった」

チェルシー「……ウッドロウ様」

ウッドロウ「では、待っている。用意ができれば外に出て来て欲しい」
29:2011/07/01(金) 18:30:21.25 ID:
ウッドロウ「……」

チェルシー「あ、あのー……」

ウッドロウ「すまないな。こんな寒い夜に」

チェルシー「い、いえ。それは別に構いません」

ウッドロウ「では、行こうか」

チェルシー「あの、ど、どこへ?」

ウッドロウ「こっちだ」

チェルシー「……?」

ウッドロウ「……チェルシー、あの日もこんな寒い夜だったな」

チェルシー「なんの話でしょう?」

ウッドロウ「ほら、あの時だ」
31:2011/07/01(金) 18:33:51.45 ID:
数年前 夜

ウッドロウ「チェルシー!!どこだ!?」

ウッドロウ「……ここにもいないのか」

ウッドロウ「一体、どこへ……まさか、森の中……?初めて一人で来るというから不安ではあったが……」

ウッドロウ「そうなると、少し不味いな」

ウッドロウ「早く探さなければ……」

兵士「ウッドロウ様!どちらへ!?」

ウッドロウ「チェルシーが私に会いに家を出たそうだが、まだ会えていなくてな」

兵士「そんな、もう夜ですよ?」

ウッドロウ「だからこうして探している」

兵士「我々が探します!」

ウッドロウ「いや、私も探す。彼女のことがどうしても心配でね」

兵士「わかりました。ですが、くれぐれも無理はしないでください」
32:2011/07/01(金) 18:39:11.01 ID:


ウッドロウ「この森には魔物も多い。チェルシー……!」

ガサガサッ

ウッドロウ「む……!」

ガサガサッ

ウッドロウ「……」

チェルシー「う……うっく……帰れないよぉ……おじいちゃん……ひっく……」

ウッドロウ「チェルシー!?」

チェルシー「あ……ウッドロウ、さま……?」  
35:2011/07/01(金) 18:45:02.25 ID:
ウッドロウ「心配したぞ……チェルシー……!」

ギュッ……

チェルシー「あ、の……そんな急に抱きしめられても……!」

ウッドロウ「どうしたのだ。私に会いに来ると言っておいて」

チェルシー「あ、の……ケヤキさんとお話を……」

ウッドロウ「チェルシー?」

チェルシー「……ほ、本当です」

ウッドロウ「こんなに体を冷やして、ほら、これを羽織りなさい」

チェルシー「……そんなの必要ありません」

ウッドロウ「何を言っているんだ。さあ、行こう。早く温まらなくては」

チェルシー「……」

ウッドロウ「ふう……」
38:2011/07/01(金) 18:49:33.78 ID:
城内

兵士「どうぞ。ココアです」

チェルシー「ありがとうございます」

兵士「いえ。では、失礼いたします」

ウッドロウ「ああ、すまなかったな」

兵士「とんでもありません」

チェルシー「……(ズズ……」

ウッドロウ「……」

チェルシー「……」

ウッドロウ「それで、今日は何の要件だったのかな?」

チェルシー「……」

ウッドロウ「またいつものように弓の勝負でもしに来たのかい?」

チェルシー「はい……今日こそは勝っておじいちゃんから手を引いて貰おうと」

ウッドロウ「そうか」

チェルシー「……」
39:2011/07/01(金) 18:52:21.05 ID:
ウッドロウ「チェルシー、私は別に君から祖父を盗ろうなんて思っていない」

チェルシー「……(ズズ……」

ウッドロウ「出来れば、君とも仲良くしたいと思っているぐらいだ」

チェルシー「わ、私はそんなこと思ってません……」

ウッドロウ「私は君のことを気に入っている」

チェルシー「……」

ウッドロウ「無論、師匠の孫だからという理由ではない。君、個人のことが私は好きだ」

チェルシー「……(ズズ……」

ウッドロウ「好きな人の為に努力を惜しまない、君のような真っ直ぐな人間性にね」

チェルシー「……そうですか」

ウッドロウ「とはいえ、未だ片思いのようだが」

チェルシー「……」
40:2011/07/01(金) 18:56:18.91 ID:
ウッドロウ「……チェルシー、明日弓の勝負をしよう」

チェルシー「え?」

ウッドロウ「君が勝てば、私はもう師匠に会いには行かない。でも、私が勝てば……」

チェルシー「……勝てば?」

ウッドロウ「私のことを好きになってもらう」

チェルシー「え??」

ウッドロウ「ふふ、そう難しいことではない。表面だけでいい。例えば、私が会いにいってら挨拶をする、そんな程度で構わない」

チェルシー「……」

ウッドロウ「駄目かな?」

チェルシー「わ、わかりました」

ウッドロウ「よし。今日はもう休みなさい」

チェルシー「はい」
41:2011/07/01(金) 19:00:33.05 ID:
翌日 弓道場

ウッドロウ「おはよう、チェルシー」

チェルシー「早くしましょう」

ウッドロウ「……そうだね」

チェルシー(絶対に負けないんだから!)

ウッドロウ「……」

チェルシー「では、私からいきます……や!」

トスッ!

チェルシー「ふう……よし!」

ウッドロウ「腕を上げたね、チェルシー?」

チェルシー「貴方の番です」

ウッドロウ「ああ……っふ!」

チェルシー「……え?」

ウッドロウ「……ふう。どうやら、私の負けのようだ」

チェルシー「……」
42:2011/07/01(金) 19:04:34.70 ID:
ウッドロウ「約束だからね。もう会いにいくことはしない」

チェルシー「……できません」

ウッドロウ「……」

チェルシー「納得できません!!どうしてわざと外したんですか!?」

ウッドロウ「……弓の心得がある者としてわざと外すことなど有り得ない」

チェルシー「嘘です!!嘘です!!だって、いつもなら綺麗に真ん中を射抜くはずなのに……!!」

ウッドロウ「……こういうときもある。弓に必中はないからね」

チェルシー「……それでいいんですか?」

ウッドロウ「ああ。約束だ」

チェルシー「もうおじいちゃんには会えないんですよ?」

ウッドロウ「そうだな。残念だ」

チェルシー「おじいちゃんとお話できないんですよ?」

ウッドロウ「ああ。有意義な時間だったが……」

チェルシー「……私に挨拶できないんですよ?」

ウッドロウ「……そうか。それはとても残念だ。もうチェルシーには会えないのか……」
43:2011/07/01(金) 19:09:12.85 ID:
チェルシー「じゃあ、なんでそんなにあっさりと引き下がるんですか?!」

ウッドロウ「……もう君のそんな顔を見たくはない」

チェルシー「え?」

ウッドロウ「私が師匠の家を訪れる度に、君はとても悲しそうな顔をしていた」

チェルシー「……」

ウッドロウ「好きな相手を悲しませることは、心が痛む」

チェルシー「……それは……」

ウッドロウ「私は君を困らせたくもないし、悲しませたくもない。大切な人だからな」

チェルシー「じゃあ、どうして勝負しようなんて言い出したんですか?」

ウッドロウ「君がわざわざ一人で極寒の森を越えてきたのだ。その気持ちを知りながら、勝負を避けるわけにはいかなかった」

チェルシー「だったら、もっと上手く負けてください」

ウッドロウ「私は真剣に負けたんだ」

チェルシー「むー……」

ウッドロウ「ほら、ここは冷える。中に入ろう」
44:2011/07/01(金) 19:12:28.62 ID:
完全にロリコ…
46:2011/07/01(金) 19:14:25.69 ID:


ウッドロウ「そうだ。帰る前にぜひとも紹介したい店があるんだ」

チェルシー「なんですか?」

ウッドロウ「ボルシチが美味しいレストランがある。行ってみないか?」

チェルシー「わ、わかりました」

ウッドロウ「そうか。良かった」

チェルシー「でも、美味しくなかったらすぐに帰りますよ?」

ウッドロウ「それは怖いな。君の舌を唸らせることができればいいのだか」

チェルシー「……」

ウッドロウ「こっちだ、さあ、行こう」
47:2011/07/01(金) 19:17:41.68 ID:
レストラン

チェルシー「……あ」

ウッドロウ「どうだろう?」

チェルシー「……まあ、悪くはありません」

ウッドロウ「よかった」

チェルシー「……本当に良いんですか?」

ウッドロウ「構わない。師匠は既に多くのことを学んだ。そろそろ自立してもいいと考えていたからな」

チェルシー「そうですか……」

ウッドロウ「でも、会いに行くことはしないが、会いに来てくれるのならいつでも歓迎させてもらう」

チェルシー「そ、そんなことありえません!!!」

ウッドロウ「そうか。それは残念だ」

チェルシー「うぅ……」
48:2011/07/01(金) 19:21:58.77 ID:


ウッドロウ「本当に送っていかなくてもいいのか?」

チェルシー「私はもう子供じゃありません!!」

ウッドロウ「……では。気を付けてな」

チェルシー「言われなくても分かっています」

ウッドロウ「……」

チェルシー「さようなら」

ウッドロウ「ああ。ぜひ、また会いに来てほしい」

チェルシー「もうそんなことはないです!」

ウッドロウ「……」

チェルシー「……」
49:2011/07/01(金) 19:25:57.14 ID:


チェルシー「なんなのあの人は……いちいち調子が狂うんだから」

チェルシー「はあ、早く帰らないとおじいちゃんがきっとお腹を空かせているはずだし」

チェルシー「急がないと……」

ガサガサッ!

魔物「ぐるるるる……!」

チェルシー「ま、魔物……!?」

魔物「ぐるるるる……!!」

チェルシー「でも、おじいちゃん仕込みの弓なら……や!!」

シュッ!ドスッ!

チェルシー「やった!」

魔物「……ぐるるるる……!!!」

チェルシー「え?嘘……効いてない……?!」

魔物「うおおおおおおおおおおん!!!!」

チェルシー「ひ……いやぁぁぁぁぁ!!!
50:2011/07/01(金) 19:29:51.22 ID:
ウッドロウ「風神剣!!!」

魔物「がぁぁぁぁぁぁ……」

ドサッ

チェルシー「あ、え?」

ウッドロウ「大丈夫か?」

チェルシー「な、なんで、こんなところに……?」

ウッドロウ「ケヤキと話がしたくなってな。森に入ったら君の悲鳴が聞こえた」

チェルシー「嘘です……」

ウッドロウ「立てるか?」

チェルシー「こ、こどもあつかいはしないで……あれ?」

ウッドロウ「どうやら腰が抜けたみたいだな。さあ、背中に」

チェルシー「じ、自分で歩けます!!」

ウッドロウ「そうはいかない。大切な人をこのままにしておけるほど、私は非情ではないのでな」

チェルシー「わ、わかりました……」

ウッドロウ「さて、行こうか」
52:2011/07/01(金) 19:33:00.13 ID:
ウッドロウ「チェルシー?」

チェルシー「……なんですか?」

ウッドロウ「すまないな」

チェルシー「え?」

ウッドロウ「君に会わないと言っておきながら、早速反故にしてしまった」

チェルシー「それは……」

ウッドロウ「しかし、やはり君に会えなくなるのは辛いものがあるようだ」

チェルシー「……」

ウッドロウ「私はどうやら勘違いをしていた。いつのまにか師匠に会いに行くことよりも、君の声が聞きたいから通っていた」

チェルシー「な、なにを……!!」

ウッドロウ「君からいつか「おかえりなさい」「いってらっしゃい」と言われたい、そんな夢を描いていた」

チェルシー「……」

ウッドロウ「しかし、それも叶わないようだな」

チェルシー「……そ、そうですね」
54:2011/07/01(金) 19:37:03.24 ID:
夜 アルバの家

ウッドロウ「もう、大丈夫かな?」

チェルシー「……はい」

ウッドロウ「では、私はこれで」

チェルシー「本当にもう来ないんですね?」

ウッドロウ「ああ。勿論だ」

チェルシー「……」

ウッドロウ「チェルシー、今迄ありがとう」

チェルシー「……」

ウッドロウ「また会えるときを期待する」

チェルシー「あ、あの!」

ウッドロウ「ん?」

チェルシー「……ボルシチは美味しかったので、また、行きます」

ウッドロウ「そうか。いつでも来てくれて構わない。今度は迎えに来よう。また道に迷うだろう?」

チェルシー「おおきなお世話です!」
55:2011/07/01(金) 19:41:21.70 ID:
数週間後 森

チェルシー「あれ?どうしてここに?」

ウッドロウ「急に来るというから迎えに来たんだ。何かあったのか?」

チェルシー「お、おじいちゃんが私のプリンを食べたので家出してきました」

ウッドロウ「そうか」

チェルシー「別にウッドロウ、さまに会いに来たわけじゃありません!私は家出ついでにボルシチを……」

ウッドロウ「チェルシー」

チェルシー「な、なんですか?」

ウッドロウ「おかえり」

チェルシー「……そ、それは私が言う台詞だったはずじゃないんですか?」

ウッドロウ「すまない。でも、言いたくなったんだ」

チェルシー「うぅ……ただいま、もどりました……」
57:2011/07/01(金) 19:45:22.94 ID:
現在 公園 ベンチ

ウッドロウ「あの日以来、チェルシーがまた家にも来ていいと言ってくれたんだったな」

チェルシー「そ、そうでしたか?」

ウッドロウ「……こうして話していると思いだしたことがもう一つあった」

チェルシー「なんですか?」

ウッドロウ「いや、違うな。私が目を逸らしていただけかもしれない」

チェルシー「もう、なんですか?教えてください、ウッドロウ様……」

ウッドロウ「チェルシー、私の見合いに関する資料はどうした?」

チェルシー「え?な、なんのことですか??」

ウッドロウ「君に仕事を任す以上、その資料の数に目を配っている。どうしてもあれだけが見当たらなかった」

チェルシー「だって……それは……」

ウッドロウ「私は見合いなどしない。まだそんなことは遠い話だ」

チェルシー「そう、なんですか?」
58:2011/07/01(金) 19:49:13.17 ID:
ウッドロウ「ああ。それに見合いの必要などない」

チェルシー「えええ?!それって……もしかして……!!」

ウッドロウ「ああ。もう候補は絞ってあるのでね」

チェルシー「そ、それってもしかしてマリーさん……」

ウッドロウ「さて、どうかな。案外、予想外の人物かもしれない」

チェルシー「だ、誰なんですか!!お、教えてください!!イニシャル、イニシャルだけでも!!」

ウッドロウ「……チェルシー?」

チェルシー「はい?」

ウッドロウ「……愛している」

チェルシー「……はい。私もです、ウッドロウ様……」

END
34:2011/07/01(金) 18:41:28.54 ID:
D2って結婚してたっけ
36:2011/07/01(金) 18:48:24.55 ID:
>>34
ウッドロウもチェルシーも未婚、ウッドロウはマリーが好きだけど
37:2011/07/01(金) 18:48:30.93 ID:
>>34
お互いしてない
ただチェルシーの家にウッドロウの鎧があるくらい
53:2011/07/01(金) 19:36:16.16 ID:
空気王とロリコン王の二冠か





64:2011/07/01(金) 20:12:24.68 ID:
>>53
英雄王で三冠ですね


引用元:
  • http://hibari.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1309506479/
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『テイルズ オブ ベルセリア』未プレイ・未クリアの方は基本的にネタバレになるのでご注意ください

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